アクティブ投信の積み立てが最強かもしれない
アクティブ投信VSインデックス投信
今日の記事は、米国株ブログの中でも度々出る話題、『アクティブ投信VSインデックス投信』についてです。
内容は、パフォーマンスの低いアクティブ投信を積み立て行けばインデックス投信に勝てるのか?というものです。
ちなみに、僕はひふみプラス保有者です。
目次
導入
投資信託のファンド選びのうち、インデックス投信がいいか、アクティブ投信がいいかは悩みどころです。
多くの人がインデックス投信が最強だと考えて、その情報を発信していますが、果たしてそうなのでしょうか?
この疑問が浮かぶ原因として、有名なアクティブ投信の1つであるひふみ投信は、TOPIXと比べ、かなりいいパフォーマンスを示しています。
ひふみ投信のように優秀なアクティブ投信があるのは事実であり、投資信託のポートフォリオにアクティブ投信を入れるのは悪いことではないように思います。
ただ、インデックス最強派は
『多くのアクティブ投信のパフォーマンスはインデックス投信のパフォーマンスに負けている!』
と口を揃えていいます。
では、最終パフォーマンスがインデックス投信に負けているアクティブ投信は、すべてが悪なのか?
この記事ではそれを実験にて比べます。
実験条件
本来なら、インデックス投信、アクティブ投信の実際のデータを用いて実験を行いたいところです。
しかし、ひふみ投信のようなパフォーマンスのいいアクティブ投信とインデックス投信を比べても勝負になりません。
また、一方でボロカスなアクティブ投信を選んでも意味がありません。
そこで、インデックス投信のモデルとしてファンドA、アクティブ投信のモデルとしてファンドBを仮定し、実験を行いました。
それぞれの条件は、以下の通りです。
要するに、
ボラリティが低く、最終的なリターンの大きいファンドAと
ボラリティが高く、最終的なリターンの小さいファンドBを積み立てていって比べます。
実験結果
それぞれの購入口数、評価価格についての結果をグラフで示します。
購入口数については、ファンドAに比べファンドBの方が月々のバラつきが大きいです。
また、購入口数の合計はファンドA 83,822口、ファンドB 90,354口と、ファンドBの方が多くなりました。
評価価格については、基準価格が高値となる偶数月で、ファンドBの方が高くなることが分かりました。
考察
今回の実験結果より、ファンドBは最終的な基準価格がファンドAを下回るものの、評価価格はファンドAを上回るということが分かりました。
この原因として、毎月定額積み立てたことにより、ドルコスト平均法の効果が大きくなったことが考えられます。
ドルコスト平均法は、右肩上がりの相場において有利であることがすでに示されています。
ドルコスト平均法による積立ては損しない運用法ではない : コラム | 確定拠出年金相談ねっと認定FP 野原 亮:投稿日2018年1月17日。
また、ファンドBはファンドAよりもボラリティが高く、価格が安い時に多くの口数を購入できるため、この効果を大きくすることが出来ると考えられます。
今回は、市場の条件として、右肩上がりを仮定しました。
そのため、ファンドBの結果が良かったとも考えられます。
基本的に経済は成長する、すなわち株価は上昇するため、この仮定は現実でも適用できると考えられます。
また、今回の結果は、期間を延長すれば更にファンドBの評価価格が大きくなることも示しています。
すなわち、長期投資の面においても、アクティブ投信のデメリットである信託報酬の差は埋められると考えられます。
今回の結果より、長期的な下落相場を除き、アクティブ投信の定期的な積み立ては有効な投資法だと結論づけられます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
感覚的にこの結果は受け入れやすいと思いますが、インデックス投信最強論に一石を投じられる結果ではないでしょうか?
また、ドルコスト平均法の強さも示すことが出来たと思っています。
今回は、月に一回、高値と底値で買うという設定にしましたが、実際に底値を拾うのはかなり難しいです。
(それが出来るひとは投信する意味ありませんが…)
最近では、毎日自動で積み立てられることが証券会社があるので、これを利用すれば良いのではないかと考えています。
僕も来年から、積み立てNISAにして、毎日積み立てを設定する予定です。
インターネット上では、偉い人の言葉を引用して、検証もせず、インデックスが最強だと謳い、アクティブ投信を批判する人がいます。
大事なのは、そういう意見と、今回の結果のような逆の意見を両方を自分でみて、考えて、行動することだと思います。
今回はあくまで仮定に基づく実験なので、反論はたくさんあると思います。
是非、忌憚なきご意見を頂ければと思います。
僕自身も、この実験結果は不十分だと感じているので、また色々な知識をもとに再度検証したいと考えています。
皆さんの投信選びの参考になれば幸いです。